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その少女が今私の目の前にはにかんだ顔で立っているーーー。
これはどういう事なんだろうか?
戸惑いを隠せない。
私が図書室の一番奥の蔵書置き場にいる事を知ってるのは極一部というかほぼ知らないはずーーー。
なのに何故?
その答えはすぐにわかった。
本棚の後ろから西さんが現れたからだ。
西 由奈ーーー
天才的な頭脳で学年1…
しかし性格、素性が謎に包まれている。
今のとこ何処かの財閥というのが1番有力な情報だ。
細くて白い華奢な体。
しかしその体から想像もつかないほど、いきいきした瞳。
私の目の前の更紗と名乗った少女と西さんは、似ているようで違った輝きを瞳から放っていた。
そんな2人を羨ましく感じる自分にドキッとした。
友達なんて…私はいらない…
もう後悔したくない、そう思ってたんじゃないの?
西さんは私と同じく図書室の常連だ。
そのミステリアスさからか、友達はいないように見えたのに。
西さんが言った言葉を聞いて2人が何しに来たかやっと理解出来た。
でもね?
私は助けなんかいらないよ。
今まで1人でやってこれたの、これからだって同じ。
他人を巻き込みたくないの。
「それを聞いてどうするの?
私を助けようとか…思ってるの?」
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