2,出会い

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「由奈ーいるんでしょ?」 「いるけど」 最近知った事だが由奈は1番頭が良いクラスでしかも由奈は学年トップらしい。 「由奈って趣味ないの?」 「読書」 「え、何読むの?」 「どの分野も読む。 最近読んだのはプラトンの国家」 聞いた私が馬鹿でした… プラトンの国家って倫理に出てきたよね。 哲学って事!? 「写真撮ってどうするの?」 あれ? 写真撮るのが趣味なんて言ったことあったっけ? 「いつも一眼レフを持ち歩いてたら、それ位誰でもわかるの」 たまに彼女は読心術でも使っているのではないかと思う。 観察力がハンパじゃないのだ。 私が写真にはまったのは小4の頃。 兎を飼ったのがきっかけで写真を撮り始め… 最初はデジカメだったのが中学入学祝いに一眼レフを買って貰った。 カメラは今しかない瞬間を記録出来る。 様々な撮り方があるし、角度によって見えてくる景色も違う。 綺麗な景色など心惹かれる風景があると何でも撮りたくなる――――。 いや、撮らずにはいられない。 私が出会う一瞬をなくしたくない。 その時の想いも。 「今日も退屈なの?」 「あたしが退屈でない日なんてないのよ」 いつも思う… 彼女は退屈そうにしててもどこか生命力に道溢れている。 そんな姿を見ると写真が撮りたくなる… 彼女は絵になるのだ。
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