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『今度また誘ってくれると嬉しいなー』
「ふん、だ!!
もう二度と弥琴なんて誘ってやんなーい。」
『とか言って毎回誘ってくれるよね』
「…黙秘権を行使します。」
『何ソレ』
他人に比べれば、比較的“良い道”を歩いてると思う。
事実、人からよく羨望の眼差しを受ける事は少なくない。
「弥琴ちゃんは良いね」「羨ましいな」
何回その言葉を耳にしたことか。知りもしないくせに。
わかってもいないくせに。
自分のデスクでただひたすらにパソコンの液晶画面を見つめて。
カタカタとキーを打つ音がやけにだだっ広い職場に響く。
まだ業務時間なのに後数分で終業時間だからなのか、浮ついた空気が漂っている。
皆もうちょっとで終業時間だからって仕事サボり過ぎ。
…まぁ、私も早く仕事終わらないか、その事ばっか考えてるんだけど。
ちらりと手元の腕時計の文字盤に目線を遣って、またパソコンに戻す。
早く、終われ。
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