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こんな……プライドも糞も持ち合わせてねぇカス共の屁理屈に屈してたまるか……っ!!
沸き上がる怒りに任せてその場を蹴り出す。
もう、弱味を握られているとか、この後どうするかなんてことは考えられなかった。
駆け出したその勢いのままに瞬時に橘の背後に回り込み、首を狙い手刀を振りあげる。
「……!!悠樹!!後ろだ!!」
「…………っ!!」
如月の叫びに橘が反応するよりも早く、その手を振りおろした。
「そこまでだよ」
しかし小さく囁かれた声と共に向けられた殺気に、その手を止め素早く振り返る。
そして眼前に迫った足を咄嗟に片手で捕らえた。
バシッと派手な音が鳴り響き、防いだ片手が微かに痛む。
「…………っ……水城……!!」
ギリッと足を掴んだ手に力をこめ、薙ぎ払うように撥ね除けた。
同時に素早く身体を跳ね上げ、後ろの橘を飛び越え、水城から十分な距離に着地する。
「……チッ……!!」
次から次へと現れて邪魔しやがって……
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