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「じゃ、私仕事行ってくるわね。学校休んだんだからくれぐれも家で大人しくしてるのよ。どうしても暇ならそこの奴でも殴ってストレス解消してなさい。」
「解った。殴る。」
強く念を押す姉貴に頷いてみせる。
「ちょっ、酷い!!お前らそんなに兄ちゃん嫌いか!」
「あんたは殴られようと鈴斗を家から出すんじゃないわよ。出したら踏み潰す」
「怖っ!!」
じゃ、と呟いてから、彼女は喚く兄貴を無視して出掛けていった。
玄関の扉が閉まるのを見届けてから、横で喚く兄貴を見る。
年を考ると当然といえば当然だが、身長差で自然と見上げる形になるのが死ぬほど腹立たしい。
……穀潰しのくせに生意気な。
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