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「ありがとうございましたー。」
投げかけられる事務的な声を背中に、ウキウキと買ったばかりの目当ての品を抱き抱えて店を出る。
顔を隠す目的で目深にかぶったパーカーのフードのせいでいつもより更に視界は狭かったが、そんなことはどうでも良かった。
制服から私服に着替え新しくできた玄関マットを意気揚々と踏んづけて家を出て十数分。
学校よりも近い距離にある最寄りの店でついに手に入れた、待ちに待った新作ゲーム、しかも初盤。些細なことはどうでも良く思えるほどに確かに俺は浮かれていた。
―…だからって、何故こうも俺の邪魔をするゴミが多いのか。
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