主人公鉄則2「容姿端麗」

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「さっきから言ってんだろ?俺たちもそのゲーム、初盤が欲しかったんだって。でもお前が買ったのが最後なわけ」 「そうそう、だからそのゲームさっさと譲ってくれよ」 またもや頭の悪そうな男4人に絡まれた俺は、路地裏に連れ込まれたわけだが。 分かりやすい嘘吐いてんじゃねぇよ、悪いのは見た目と性格だけにしとけ。まぁ見るからに頭も運動神経も悪いって丸分かりだけどな。 ゲームを買った際にまだ初盤の在庫が十分にあったことは視界の片隅で確認済みである。 俺が店を出てものの数分で絡んできたこいつらが、売り切れを理由に騙っているだけであることは考えずとも解ること。 「ほら、痛い目見たくなきゃ早くよこせって。お前のせいで初盤買えなかったんだ。詫びるのが筋だろ?」 それをバレないとでも思っているのかヘラヘラと笑うそいつらを視界から追い出すように顔を伏せた。 そんな筋はどこにもねぇよ、この脳ミソ脂肪野郎が。
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