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男の腕がゆっくりと自分に伸ばされる。
しかし得たいの知れぬ緊張感に身体が動かない。
――…やっぱり……こいつ……学校トラブルメーカーの一人で……
そっと顎にかけられた指が気持ち悪い。それに耐えつつ必死に記憶を辿る。
再び走る悪寒をそのままに、クイッとその指に顔を上向けられる。
―……橘 悠樹(たちばな ゆうき)――……確か…
男が笑みを浮かべたまま口を開いた。
「お前、俺好みな顔してんじゃねぇか。」
――……男女見境ない変態だ……――!
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