主人公鉄則4「頭脳明晰」

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結局遅刻して登校し、担任教師によるお決まりの説教に呼び出され、たった今それを終えたところである。 昨日の体調不良による欠席という前提に救われ、お咎めはなく説教というにはあまりに軽い注意のみで終わったのは、まぁ普段の俺の演技の賜物なので当然だろう。 ――…しかし。目立つことを徹底的に避けてきた俺の予定としては大幅に狂った展開である。 なによりこの俺が教師に説教をされなくてはいけない状況に陥ったことが許せない。 「それもこれも全て、あいつらのせいだ」 くそっ…もっとシメてやれば良かった。あの変態共……っ!! 小さく呟き、前髪に隠れた眼鏡の下、瞳に怒りをギラギラと灯す。 まぁ、あれだけ脅せばもう二度と俺に付きまとわないだろうけど……
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