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教師が居ない、このほとんどの生徒たちが帰った静かな教室に、二人きり。
こんなの、どうやったって印象に強く残るじゃないか。
それだけでも気分は最低最悪、憂鬱を通り越してもはや鬱。なのに、そのもう1人の生徒というのがこれまた最悪である。
「――……」
小さくため息を吐き、鬱な俺の神経を更に磨り減らしている原因をチラリと横目で見る。
――……如月 舜(きさらぎ しゅん)。
隣の組の学年トップ。所謂、秀才というやつだ。
薄い茶髪でだらけた服装、常にだるそうな表情という見た目は、その真逆を示していたが。
そして、橘、水城に次ぐ三大問題児(トラブルメーカー)の最後の1人である。
何故。
もはや脳内にあるのはそれだけだった。
何故!よりにもやって、何故……ここにいるのがこいつなんだ。なんで、問題児(トラブルメーカー)なんだ!!
厄日だ!昨日に続けて今日も!!
たった2日で三大問題児(トラブルメーカー)全員と関わることになるなんて!!
そうじゃないならもはや俺は呪われている!
行き場のない憤りにギリギリと内心歯軋りをする。
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