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ほら、僕がそんな事を考えている間に噂のイケメン、上条明が通学路を歩いてきたではないか。
ちなみに今は学校へ通学している最中。
僕も上条も学校最寄りの駅から歩いているところだ。
普段は一緒の時間に登校することはあまりないのだが、今日は珍しく上条が早く来ているために同じ電車に乗っていたのだ。
そうそう。
冒頭では上条が橘さんと嬢ヶ崎さんと一緒に登校してきていたが、いつも一緒なわけではない。
おそらく通学途中に上条が困っている女の子と遭遇して騒ぎを起こしているうちに橘さんと嬢ヶ崎さんが合流してきたのだろう。
あの三人はいつも一緒に居てべったべたなわけではないのだ。
だからこそ橘さんと嬢ヶ崎さんの二人に告白をする人が絶えないのだろう。
そしてそれゆえに玉砕していく人達も多く発生してきてしまうのだろう。
わずかだとしても期待があるからこそ、それを裏切られた時のショックは計り知れないのだ。
いっそ、
「上条さん!好き好き大好き超愛してる!!」
とでも毎日アピールしてくれていれば諦めもつくというのに。
これからも哀れなる恋に盲目となった犠牲者たちがその命を散らしていくのだろう。
だがそれもまた良いのかもしれない。
それが青春と呼ばれるものなのだ。
きっと。
今のところ特に何の問題も無く登校しているようだが、油断はできない。
なぜなら上条はフラグが落ちていれば自動で吸い寄せてしまうフラグ掃除機でもあるのだ。
きっとこれから劇的な何かが起こるに違いない。
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