最初は小さな嘘でした。

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なにか、したっけ… とりあえず目を覚まそうと思い洗面所に向かう。 洗面所にはいつも私が出かける頃に目を覚ます妹ー織美音シキ ミノンーが居た。 こんな時間に起きてるなんて珍しい…。 「おはよ」 少し不機嫌な声で言われた挨拶。 「おはよ、早いね。何か、あったの?」 寝起き特有のかすれた声がでた。 私がそう言った瞬間 それまで鏡を見ながら寝癖を直していた美音が鬼の形相で振り返った。 「忘れたの?昨日のことッ」 昨日…? 小学6年生なのにも関わらず、高1の私とあまり目線の変わらない美音を見ながら寝起きで動かない頭を動かす。
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