最初は小さな嘘でした。

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パタパタ…… 小さな足音が聞こえてきた。 やっと来た 待ち合わせからは5分以上過ぎていた。 小走りなのか歩いているのか どちらにしろ急いでいるとは言えない足音が私の近くで止まる。 しばらく待っても声をかけてくる気配はない。 もー…早く声かけてきてよ…… 遅刻しちゃうじゃん…… 私の様子が声をかけにくい雰囲気だと言うことはわかってる。 なら私から声をかけてあげればいい話だけど あいにく、待たされたのに自分から声をかけるほど私は優しくない。 普段優しくしてあげてる(つもり)からこれは、私から嫌いな亜乃への些細な反抗。 「…ぁの、音波…?」 弱々しく頼り無いどこかイラつきを覚える声。 やっとか… さて 「んぅー?あ、亜乃ぉおはよぉ」 ニコッと柔らかい笑顔を心掛け、喋り方もどこかふわふわした喋り方を心掛ける。 嘘臭い反応。 私ならこんな反応をされたら少なからず嫌悪感を抱くね。
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