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《1》
1!2!3!…。
男の声が晴天に木霊する。
その声に合わせ、他の男達は腕立て伏せをしている。
今日は何回まで続くだろうか?
私、シズク=エトワールがそう思った頃には数えは40回を越えていた。
この朝の光景は魔法国家スピルの北西に位置する、ここノース軍事訓練所では当たり前のものとなっている。
今、腕立て伏せをしているのは夏前に入隊したばかりの新入兵で、位で言えば四級兵だ。
新入兵はまず入った年からの一年間、腕立て伏せのような筋トレやランニング、集団訓練をたたき込まれる。
純粋な体力強化訓練のため、音を上げたくなるほどで実質去る者も多い。
私自身、女の身でありながらこの地獄の訓練を乗り切り、今では三級兵となり、魔物退治のような仕事をこなしている。
とは言え、今、新入兵の彼らがやっている訓練をもう一度やれと言われても朝寝が出来るようになってたるんだ今ついて行ける自信は私には毛頭なかった。
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