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「ねぇ、翔夜・・・。聞いてるの?」
ショートカットの少女が、目の前の長髪の少年に話しかける。
「いや、わりぃ・・・。なんかぼーっとしてた。」
翔夜と呼ばれた、長髪の少年は自分の目の前で手を合わせて軽く頭を下げながら謝った。
「どうせ、またしょうもないことか、エロいことでも考えてたんでしょ?」
少し離れた位置に座る長い髪を持つ少女が、おちょくった。
周りの翔夜以外の生徒たちが笑い出す。
「考えてねぇーよ。てか、マジ何の話??」
「だ・か・ら、この学校にある呪われた教室の話。」
目の前のショートカットの少女が、ゆっくり言う。
「なんだよ、七不思議かよ。うんなもんあるわけないだろ・・・。」
翔夜は、大きな欠伸をして首の骨を鳴らした。
「大体どこにそんな部屋・・・」
「東館の4階・・・。大講義室の横のとこの教室。<開かずの扉>の奥が呪われた教室らしいな。」
翔夜の隣に座るツンツン頭の少年が言う。
「陽一まで何言い出すんだよ。大体このボロい校舎開かない扉なんていくらでもあるだろ。」
翔夜は、教室を見渡しあきれたように弱弱しくつぶやいた。
ツンツン頭の少年、、、陽一が笑いだす。
「そんなに言うなら、いってみれば?」言葉を発したのは、ポニーテールの少女だった。
「奈々美ちゃん何言ってんの・・?」
ショートカットの少女は、奈々美と呼ばれる少女を見た。
「良いじゃん。面白そうだし。」
巨体の少年が、少女の意見に賛成した。
「奈々美ちゃんも想太も本気?呪われてるんだよ?」
「彩夏、超ビビっとるー。」
長髪の少女が、ショートカットの少女、、、彩夏を指差してわらった。
「ホントは、奏もこわいんだろ??」
翔夜が、長髪の少女、、、奏に向かって笑いかける。
「ふざけんなし!」
奏が叫び、再び周囲に笑いが起こる。
「よっしゃ、じゃあみんなで行くか!」
翔夜は、声を上げて立ち上がった。
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