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まあその後何もなく彼女はすぐに校門をくぐって校内に消えていったんだけど。 「あの人……」 「あの人?…あぁ皐月のことか」 「えっ如月君知ってるの?」 「あぁ知ってるさ なにしろあいつは……うん、まあ会ってみたら分かるさ」 そう言葉を濁し、珍しく彼は青ざめた顔になっていた。 そして昼休みになり 僕と如月君は机を挟んで騒がしい教室の中で弁当を食べていた。 「こういうことがあってさ、それでさ…」 他愛のない話で盛り上がってると僕と彼の横に一つの影があった。 振り向くと… 「君は…」 そこには例の皐月さんが立っている。 「こんにちは、如月君 こっちの彼は?」 「こいつは直江睦月だ」 「そうかぁー直江君ね、私は野ノ浦 皐月(ののうら さつき) よろしくね」 前の時みたいに優しい微笑みを浮かべた。 「うん、よろしく」 なんだ全然いい人じゃん。 が、如月君を見るとすごい顔が引き攣っていた。 そして彼女が消えるまでずっとそのままだった。
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