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さて、今の状況はというと 本を読みながら帰路で曲がり角を曲がろうとしたところ、一人の女の子にぶつかってしまい 気がつくと彼女が仰向け、僕が四つん這いの形に。 実は彼女は野ノ浦さんで、僕はすごい剣幕で怒られ近くの神社に連行された。 …ここまでは分かる。 なんせ自分の前方不注意で招いた事態だ 彼女が怒っても当然。 なのに……… 「なんなの、この状況」 僕は野ノ浦さんにそこの木に縛り付けられて どうにもこうにものっぴきならなくなっていた。 「あなたが悪いのよ」 すごい怒ってる…… 僕は彼女に恐怖しているわけだが それは単に彼女が怒っているからではない。 昼休みの時はあんな優しそうにしてたし 如月君は学校での性格はいいと言っていた。 そう゛学校で゛の話だけ……… だから今ここで僕は彼女に煮るなり焼くなり… どうなるか見当がつかない。 彼女に呼応するかのように不気味に風が吹き荒れ木々が音をたてている。
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