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校門を出ると楽しげな感じで如月君が一つ提案してきた。 「この後予定がないなら海岸に行かないか?」 「うん、今日は何もないからいいよ」 僕は久しぶりに嬉しくなった 誰かと一緒にいて話せるのが何にもまして本当に嬉しいのだ。 あまりの嬉しさからいつの間にか鼻歌をしながら歩いてた。 如月君が鼻歌に気づいて不思議そうに 「急に鼻歌なんてしていいことでもあったのか? あっ変なことでも考えてたな」 そう言って如月君は笑った。 「違うよ、久しぶりに他の人と話せて嬉しかったんだ」 僕はちょっと顔を赤くしてそう答えた。 「お前変わったやつだな 気に入った! 睦月、遅くなったがこれからよろしくな」 「今…なんて?」 僕には即理解ができなかった。 あわてふためく僕を見てさらに大声で笑いあげる。 「そういうことか、高校に入って初めて友達ができた それで下の名前で呼ばれて驚いていると」 「うん、本当に嬉しいんだ 友達ができて。 えと…あの…その…ふつつか者ですがよろしくお願いします」 「ふつつか者って 睦月が俺の嫁さんにでもなるのか?」 またさらに大声で笑れたのだった。 僕は恥ずかし過ぎてしばらく顔を上げれませんでした。
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