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あの 良かったら隣に座ってもよろしいでしょうか?
「ええ……どうぞ座って良いわよ」
《はい、私 、ゆみといいます。宜しくお願いします》
「私は、さえこよろしくね」
《さえこさんは、お一人で山へ来られたのですか?》
「ええ、なぜ?」
《ええ、訳です》
私は、女性1とりで来るには何か訳があるかと思いさえこさんに理由を尋ねた。
「……」
「姐姐がね…この山で2年前遭難したの、
姉の友達わね2日後、山から下り助けを求めに来た」
「山が崩れた…助けて下さい」
まだ山には、女性一人と男性が雪に流され生き埋めになっている。
「早く2人を助けてくれ」
これが、お姉ちゃんの仲間の残した最後の言葉、私はおねいちゃんが遭難し、2
日後、この話しを警察から聞いた。
《おねいさんの仲間の人達からの連絡は
なかったのですか》
「知らない、仮葬儀にも来なかった」
《ええ…》
「仲間ってそんなもんよ、自分さえ助かれば、仲間の事なんてどうでもいいの」
お姉ちゃんの遺体は、みつからず、お姉ちゃんが遭難して。毎年この時期にこの山に登りにくるの。
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