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「南無山妙、南無山妙」
「アアアア、アワ、アワ、アワ、早く、
早く殺せ」
といいながら、あの少女の声は震え、
死人に強い口調で命令した。
私は、また呪文を唱える。
「南無山妙」
一瞬、私にかかる死人の手が緩んだので、私は死人の腹部に肘をいれ後方に弾き飛ばす。
「ハア…ハア…ハア…」
と私は肩で生きつぎをしながら呼吸を整えた。
体の自由がきくと私は大きな声で呪文を唱えた。
少女の気配は消え、死人はその場に倒れ
私は最後の力を振り絞り、その場から山小屋めがけ進む。
白雪がしとしとと私の肩に、降り積もり私は何時のまにか、その場に倒れていた。
※その頃山小屋では、1人登山家が山へ
登る準備をしていた。
あの老登山家である、登山家は囲碁を共に打った。青年が気にかかり登山具着替え山に向かおうとしていた。
その時山小屋の中から声がした。
「僕達も連れていってもらえないでしょうか?」
と奥の方で声がした。奥の方には大学生の登山サークルのメンバー男女15人がいてその中の男子2人が手を挙げた。
《君達、本当について来てくれるのか》
「ええ、俺達も登山家ですから」
それにこの事は 俺達全員で決めた事ですから。まあ俺達が、抜けても拓也や智也、順次
がいるから山小屋の方は安心です。
ほとんど山小屋に残っているのはサークルメンバーですから安心していけます。
《君達……》
確かにそうだった。始めに山小屋へいたのは、このサークルメンバー15人と、私と青年2人、そして奥の方にいる、謎の女性1人、救出に向かった男性登山家6人だったからだ 。
《合計24人いた登山家も、今、山小屋に
入るのは男女含め17人、それもほとんどは大学サークルメンバーか、よし…この子達の好意に甘えよう》
と思い。
二人を連れて私は、山小屋を出た。
外は雪が降り積もり人をさがすには天候は良くなく、まして周りは真夜中で薄く人を見つけるには最悪の天候だった。
ただ雪は、少しずつではあるがぼた雪から粉雪へと変わろうとしていくのがせめてもの救いだった。
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