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チン…午後9時をお知らせします。
と携帯から、午後9時を知らせるアーラームがなる。
「おいおい…驚かすなよ。誰がアーラームスマホに入れたんだ。
ごめん、こめん、何時もの癖でさ9時に
なるとテレビで見たい番組があって自動9時アーラーム設定していて、アーラーム解除忘れていたと拓也が言うと
《智也が、タクびっくりさせんなよ》
と言うと、今度は山小屋の中で[ナンマイダ、ナンマイダ]とどこともなくお経を読む声が聞こえた。
やよいが大きな声で悲鳴を上げると、智也がごめんスマホの設定、解除してくるの忘れていたと智也がいい、バックの中に入れていた携帯を取り出し設定を解除した。
《智也ー》
(智也なんで、そんないたずらするの?
信じられない)
「じっわさ、今度の登山大人数で行くって決まっていたろ、だからちょっと肝試し気分でアラームをセットしていたんだ
でもまさか?こんな事になるなんて思わなかった。
(あーよかった。これがトモのいたずらで、幽霊だったらぞーっとしたわ)
「きっと誰も、いなくなったね」
ゆみが言うと
《智也が、俺は逃げないぜ》
と強がりをいってみせた。
さぁさぁ、皆暗くなかないで、お湯がわいたからコーヒータイムでもしましょう。
さゆりが言うと…
ゆみがコーヒーカップを棚の上からだし、インスタントコーヒーをスプーンでカップに入れ、お湯を注いだ。
カップに入れられたインスタントコーヒーは全員に配られ、熱いコーヒーを飲むと心が安らいだのか、先ほどの出来事が嘘のように消え、みんなでわいわいがやがやとさわぎだす。
この中で宴会部長的役割をする智也は 先ほどの失敗を超消しにするかのようにおどけて見せた。
あの、よろしかったらコーヒー飲みませんか?
とゆみが謎の女にコーヒーを手渡すと…
「ありがとう、いただくわ」
女性は、コーヒーカップを手に取ると私を見つめ少し微笑んだ。
女性は、黒髪が長く白い肌の中の首筋に
ホクロがうかび上がるのが印象的で、どことなく影のある素敵な女性だった。
年齢は、私達よりも2、3才上の女性で24歳だろうか?
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