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この建物の周りに、飲み込まれるようなどす黒い殺気を感じ、一夜は 感知室へと向かった。
ガチャ
「っ!誰だ!…あぁ、一夜か。」
奥から2番目の椅子に、身構えるように浅く座っている暁は、安心したのか身を背もたれに預けた。
「なんだ、暁お前も居たのか。」
一夜は驚き、目を見開いた。
「あぁ。…今夜は、何故か胸騒ぎと嫌な予感がするからな…」
一夜は暁に同意するように頷いた。
「あぁ。私もだ。」
数秒間の間の後、ゆっくりと一夜は口を開いた。
「…こんなにも強い殺気が満ちるのは、…半年前以前かな…。」
一夜は暁から目を背け、自分の手を見ながら言った。
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