必然の出会い

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かたん―… かたん―… 電車の心地好い振動と音で、雄は強い眠気に襲われていた。 「ん…」 長旅のせいか、さっきも1時間近く寝たのにまだ寝足りなかった。 もう少しで目的地に着くので起きていなければならなかったが、どうしてもこの眠気から逃れられない。 ヴゥゥゥゥッ ヴゥゥゥゥッ 突然雄の携帯のバイブがなった。 メールでも電話でもなく、ただ どうせ眠くなるだろう と思って一応タイマーを設定しておいたのだ。 自分の予感が的中して、雄は少し微笑んだ。 あの制服を着ている所から有名ハイレベル高校― 夜月館学園の生徒だと思わせるが、 微笑むと少々幼く見える。
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