第15章

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「カズヤッ!!」 人魚達の輪の中に勢いよく飛び込む。 突然の出来事に呆気に取られている人魚達を余所に、意識の無いカズヤの身体を抱え、上へと泳いでいく。 力を失ったカズヤの身体の重さが、最悪の事態を予感させた。 …カズヤッ…! 死んじゃダメだ! カズヤッ!! 飛沫を上げながら海面から顔を出す。 波は激しくうねり、強い雨が私とカズヤの顔に打ち付けた。 顔をしかめながら辺りを見渡し、近い岩場に向かって泳ぎ出す。 カズヤはまだ意識が無かった。 「…もう少しだっ…、カズヤッ…」 カズヤの身体を引きずるように、うねる波の中を必死に泳ぐ。 なんとか辿り着いた岩場にカズヤの身体を上げようとした瞬間、背後から怒声が投げ掛けられた。 「カチュナツ!何をしてるのよ!」 .
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