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「おーい、終わったかー?終わったんならさっさと降りて来いよー」
アルフが両手を大きく振りながら叫んでいる。
「うぉーい、今から降りるわー」
バードは叫び、剣を鞘に納める。
「さて…、降りるかな」
もう一度空を見上げる。
それは特になんの意味もない行動だった。
意味もなく視線を巡らせた先に、本の少し違和感を感じ視線を止める。
「ん…?」
それは空の一部に亀裂が入ったような、ひび割れたような。
「んん…?」
違和感はだんだんと大きくなる。それに比例し空の亀裂が大きくなっているように見える。
亀裂はさらに広がり、微かな音を発しはじめる。その周りは歪み、明らかに中心が競りだして来ているのが分かる。
パキパキ…。
ミキミキミキ…。
メキメキメキメキ…。
バキンッ!バキンッ!バギィンッ!
一際大きい音の後、歪みの中心は空の色を失い灰色の六角形の金属板に姿を変える。それがまるで伝染するかの様に瞬く間に周りに広がり空の一部が消えた。
「な…、なんだよ…!?」
ガガガガガガ!
ドガアァ!!!
轟音と共に空であった金属板は砕け落ち、その瓦礫と共に巨大な金属の塊が空の向こうから墜落してきた。
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