2人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
標的に向かい跳ね上がりながら、剣の柄についている引き金を引く。
ボゥッ!
すると刃全体が赤い炎に包まれた。しかしそれは炎とは明らかに異質の物。
激しいスピードで打ち上げられ空を裂く、強い空気の壁にぶつかっていながら、それは揺らぐ事も消し飛ぶ事も無い。まるで刃だけ別の空間に存在するかの様にその形状を保持し続けている。
チャッ。
燃え盛る剣を逆手に持ち変え、体勢を反転、壁に向かって着地するような格好になり、更に距離を縮める。
ガッ!
ザシュゥッ!
あまりの早い出来事に反応すら出来なかった蟲の背中に剣を突き刺しながら、重力とは反対の方向に着地した。
最初のコメントを投稿しよう!