幼少期~序章~

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自分は五歳で、悟っていた。 たぶん自分はこの先一生、人間に頭が上がらないと、働き詰めでろくに顔を見ない母親にも、その母親の代わりに自分の食べ物すらも犠牲にして僕に与えてるこの姉にも、自分は一生頭が上がらず、目をみた本物の会話をする事がないと、感じていた。 その通り、22年がすぎた。 自分は、社交性に優れていると自身があった。 仲間も多かったし、大人に気に入られる事も、女子の心を撫でるのも、自然と出来た。 でも、心からの話しをできる奴は1人としていなく、孤独は募るばかりだった。
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