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そこには曲がったキュウリや形の悪い真っ赤なトマト等その他スーパーなどでは見られない中々田舎チックでおいしそうな野菜が並んでいた。
俺はちょっとしたド田舎育ちなので野菜を生で食べるのに抵抗はない。
早速その八百屋に行き、威勢のよい若い店主に野菜をおまかせで繕ってもらった。
「今時珍しいな。野菜をおまかせで選ぶなんて。」
野菜を俺に渡しながら店主が言った。
別に言う必要はないが、隠す事でも無いので、俺はここで野菜を買うに至った経緯を店主に話した。
すると店主は笑いを堪えるようにして俺に
「軽食がとれる場所ならこの上にあるよ。というよりコンビニを探しなよ」
と教えてくれた。
コンビニは、探したつもりなのだが………見つからなかった。
しかし、階段の上を覗いて見たがアニメやマンガなどのポスターや変な恰好をした可愛らしいマネキン(世間一般では一分の一サイズフィギュアと言うらしい。)等が所狭しと並べられておりとてもそうはみえなかった。
階段を昇り始めて三段目、俺は引き返そうと決心した。
「あ、二階はアニメ、マンガ、グッズ専門店で喫茶店は三階にあるから気にせず昇りきってくれ。」
後ろから八百屋の店主の声。 俺は店主の言葉を信じ、未知、そして混沌とした謎の空間を昇り過ぎる事を志す。
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