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階段を一直線に昇り、未知と混沌の空間(二階)をぬけると階段の突き当たりに扉があった。
古いアンティーク調のランプが壁にかかり、オススメメニューが書かれた黒板をオレンジ色に照らす。
扉には
┏━━━━━━┓
┃ 喫茶 ┃
┃ 野良犬 ┃
┗━━━━━━┛
と書かれた看板がかけられている。
チリン、という心地よい鈴の音とともに扉が開く。
内装も古いアンティーク調………なのだが。
「いらっしゃい。内線で徳助から聞いてるよ、その野菜で適当なもんつくってやるからさっさとよこしな」
接客態度にやや問題有り。
と、そういうわけではなく、この喫茶店は俺の記憶上、異常な部類にはいる。いや、世間一般でも異常な部類に入ると言える自信がある!
「ん?やっぱり気になるか?ここの内装ってか置いてる物。この店に初めて来る奴らは皆不思議そうに店内を見渡すんだよな」
俺が心の中で聞こうか聞きまいか葛藤していたら、見るにかねてオーナーが話しかけてきた。
「以前ここを使ってた人が置いていったもんでな、捨てる理由もないからそのままにしてるんだ」
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