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特権とは役割を務めるにあたって、強制的に与えられる褒美や能力のことだ。
例えば勇者は勇者という役割を与えられるにあたり「魔王を倒すまではなにがあっても死ぬことがない」という特権と「街や村の宿屋に泊まると、どのような怪我や病気も一晩で治る」という特権が与えられている。
ちなみに言うと、「勇者に家の中の道具を差し出す役」の人間が家の中にわざと隠した道具を得られるのも勇者だけなので、これも特権のうちに入るだろう。
他にも先ほど紹介した村の入り口のおっさんは村に誰か来たら強制的に村の入り口にテレポートさせられるが、そのテレポート能力は、普段は自由に使えるらしいので結構重宝している。
村長は勇者にコボルト退治を依頼するために、常に600ゴールドを持っていなければならないので、いくら使っても常に600ゴールドが補充される金貨袋を持っているのが特権だ。
村長はそのお金を自分の好きなことに使って豪勢な生活を送っている。
そして、俺の特権は…――
与えられた役目を務めている間は不老不死である、というものだった。
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