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第2話 森の中で
「ふぅ、撒けたかな?」
先程まで追いかけられていた少年は今、軍団を引き離し、一人になっていた。
そこは、森。
葉の先が尖り、黒っぽく変色しているこの森に好き好んで入って来る者は居ない。
何故なら、この辺りでは珍しくなった、人喰い植物の巣窟であるからだった。
昔はそんな植物と対抗する手段があったが、この頃は衰退している。
しかし、この少年は、そんなことなど微塵も知らなくて。
「気味が悪いな、早く出よ…」
そう呟いた瞬間、少年の意識は遠のくー
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