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「ご飯作るから待っててね」
無理矢理ソファに座らされた。
「聞きたいことはトゥギヒョンに聞いてね。最年長だから」
「よろしく」
トゥギヒョンと呼ばれていた人が隣に座った。
「トゥギヒョン……?」
「あ、僕の名前はイトゥク。好きなように呼んで」
「…はい」
俯いて考え事をしていると
「麻奈美さんは何歳なの?」
「私は17です。イトゥクさんは…」
「29だよ~」
イトゥクさんは、えくぼを見せながら笑っていた。
「親御さんは?」
「……離婚していて、母は数日前に亡くなりました」
「じゃ、1人?」
「そうです」
ガシャーン、と何かが落ちる音がキッチンから聞こえた。
「麻奈美ちゃん、1人なの?」
「はい」
「トゥギヒョン…」
ソンミンさんはイトゥクさんを見た。
「いいよ」
「やった!ねぇ、麻奈美ちゃん。しばらく泊まらない?」
「………っ…」
突然すぎて声が出なかった。
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