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レジをすませて帰ろうとすると、レジの近くでお金を拾っている人がいた。
「あの……大丈夫ですか?」
しゃがみこみ、目線を合わせた。
「だ、大丈夫です」
慌てる姿が可哀想に思い、手伝ってあげた。
拾い終えると
「あ、ありがとうございます」
「どういたしまして」
私の手を握り、ブンブンと振りまくっていた。
「あの……お礼がしたいです」
「いや、悪いですよ」
「お願いしますっ」
「…………」
うわー。めちゃくちゃ必死だ。
なんか可哀想だな……
「…わかりました」
「ほんと?あ、ご飯食べましたか?」
「まだです」
そう言った途端、その人が笑顔になったのがわかった。
「じゃあ!ご馳走します。僕の家にきてください!」
手を引っ張られ、一瞬ドキッとした。
この人はサングラスと帽子を深く被っていて、謎めいた雰囲気。
でも、話してみると優しくて楽しい人。
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