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『オキテ!オキテ! オニーチャーン!』
バスッ!
俺はアニメ声で音を出す時計を叩く。
「ったく、なんパターン入ってんだ? この時計……」
ダチからもらった物だが、アラーム音だけがおかしい。
あいつの趣味が満載だ、ツンデレもあればセクシーなお姉さんの声も出る。
これで手作りっつーんだからすげえよな。
「ふわぁーあ、……卒業式か」
高校を卒業したら家を出なければならない。
とりあえず手紙に書いてある住所に行ってみる予定だ。
「ま、とりあえず学院が先だな」
俺は立ち上がると準備をするため部屋を出た。
リビングに降りると親父の私物はほとんど無くなっていた。
母親が亡くなってから俺を男手一つで育ててくれた親父。
仕事が決まったら手紙でも送るかな。
俺は制服に腕を通すと、『シルバー・ウルフ』初代総長の証である黒に銀色の狼の刺繍が入った特効服を羽織る。
ちなみに幻海学院は制圧済みだ。
家を出て、バイクに跨がりヘルメットを被る。
「さぁ、出発だ」
俺は1人呟くと猛スピードで学院の道へ向かった。
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