プロローグ

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あの事が有ってから数ヶ月…… 季節は夏。 蝉時雨が夏の訪れを彩る。 外からは楽しそうにはしゃぐ子供の声が聞こえてきて、何故だか癒される。 「悠哉‼悠哉‼」 「全く……なんだよ?」 渡辺悠哉はめんどくさそうに返事をした。 「手紙が来てるわよ😁」 姉貴がにやけた顔で悠哉に手紙を渡す。 [悠哉へ。 もうすぐ夏休みの時期だね。 悠哉は夏休みの日程決まった? 良かったらで良いんだけどこっちに遊びに来ない? お父さんが旅行券を買ってくれたから良かったら遊びに来て。] 「姉貴‼ハワイだって‼」 「ハワイ⁉😵」 「理恵がハワイに誘ってくれたんだ😁 遊びに来てねだって‼」 「行こう‼⤴何が何でも行こう‼」 姉貴は完全にその気だ。 旅行券は確実に一人分以上にある。 それはまるで色んな人を誘って来いと言わんばかりの額だった。 (全く……数ヶ月前に大泣きした姉貴と同一人物とは思えないはしゃぎようだな😖) とは言え悠哉もハワイに全く興味が無いと言う訳でも無く、実は意外と楽しみだったりするのだ。 (今年は楽しい夏休みになりそうだな……😃)
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