銀色少女と日常世界

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今は4月。桜の花びらが空を舞いはじめた季節。 窓の外を見ると、小学生が3,4人走り回っている。 空は青色一色に染まって太陽がギラギラ輝いていて、まったく……今日は 「……最悪だ!!」 俺、小鳥遊 慶太(タカナシ ケイタ)はこの炎天下の中 体育館(という名の地獄)で入学式をしている。 ……てゆーか、させられている さっきから外で遊んでいる小学生を見て、『羨ましい』と何度思ったことか。 なぜなら、さっきから校長の話が終わらない。 長い……長すぎる…… まぁ、実際5分前から被害者が倍増したのは疑いようもない事実だし。 このあとは挨拶だけなのに、まだ終わりそうもない。 しまいには、新入生まで倒れる始末だ。 でも、まだ終わりそうもない。 なぜなら 手に持っているカンペは後5枚ほど残っているし、 何より、読むのが遅い。 この調子ならまだあと10~20分はかかるはずだ。 まぁ、それくらいならまだ待てるし。 そんなにかからないでしょう。
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