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仮設医務室から飛び出し東の草原に向かったクロの目に飛び込んで来た光景は・・・
「「「・・・・・・・・・」」」ザッ グチュ グチャ
ク「っ・・・・・・なんて酷い事を・・・魔族だって人と同じような生き物なのに・・・こんな・・・・・」
ある者は頭を失い、ある者は下半身や片足を失い、そしてまたある者は原型すら留めていない程ぐちゃぐちゃにされた体を半身を引き摺りながら何者かに操られたかの様にゆっくりとその動きを見せていた
ク「酷い・・・酷いよ」
クロは【櫻】を握り締めながら涙を流していると
「泣いていても仕方ないぞ小生よ」ポンッ
ク「ワイ・・・ナール」
ワ「あぁ正真正銘ご本人だ・・・それにしても我がいない間に凄い事になっているな」
一人旅に出掛けていたはずのワイナールがクロの肩に手を置きながらクロを宥めた。そしてワイナールは目の前の光景に率直な感想を述べた
ク「ワイナール・・・ルルがパピヨンに連れていかれた。だから僕は助けに行く。手を貸して」
ワ「良かろう・・・と言うより初めからその為に我はただ無意味に旅をしていたのではないぞ?小生・・・・・・用意は善いか?皆の衆!」
「「「おう!何時でも行けるぜ!ワイナールさん!」」」
「フフッ・・・面白い事に呼んでくれたじゃないかワイナール」
ワイナールが後ろに呼び掛けるとそれぞれが答え、一人がワイナールの脇に並びながら言った
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