閉ざされた世界

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 「たぶん、植物人間だ、私」と思い絶望する。庭にある花や木と同じなんだ。そう思うと、自分が人間という部類から外されたような疎外感を感じる。  私の14年間ってなんのためにあったんだろう。まさか、車に引かれるためじゃないよね?来年は受験だから部活の合間を縫って頑張って塾に通ったのに、こんな目に合うんなら塾なんか行かなきゃ良かった。部活だって頑張っていたのに、先輩からの扱きに耐えバスケットボールに打ち込んでいたのに。  恋もまだしてないし、これからやりたいことだって山ほどある。だけど、もう何もできない。悔しくて、悲しいけどこれがわたしの現実。  これから先は、何もない真っ暗な世界で一人ぼっちで生きていく、それしかないのかな。
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