プロローグ

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嫌な音が目の前の曲がり角から聞こえた。 その後十秒程すると曲がり角からこちらに赤い液体が流れ込んできた。 あれは...血か?そう思った刹那、曲がり角から一人の男子生徒が現れた。 「!?」 男子生徒の右手に持っているものを見て心臓の鼓動が尋常じゃない程高鳴っている。 その刃先からポタポタと滴り落ちる赤い液体が余計にその物を強調している。 それは、紛れもない包丁だ。 「お前...その包丁...」 きっと今、俺の顔は青ざめているだろう。 お互い硬直が長時間続き、体も痺れてかきた頃、その沈黙を破るように校内放送が入った。 「校内放送ー校内放送ー。3-B出席番号5番小沼和行が殺されました。残り118人です」 いきなり聞けば意味の分からない校内放送だ。ある説明を受けた俺達ですら意味不明なんだから説明されてない人に分かる訳がない。しかし、どうしてこんな事になったんだ... たった数分前までごく普通の一高校生だったのに 欠伸が出る位に平和だったのに どうして俺達が... サバイバルゲームに参加してるんだ... 何でこんな非日常に巻き込まれてるんだ... それを説明するには時間を少し遡る。 あれは、数分前...
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