人間と魔族と恋心

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さてさて、これは何て言えば良いか誰か教えてください。 ネチョネチョした透き通った橙色の物体が今まさにキューちゃんのツタの先端から溢れんばかりに僕の右手にドクドクと広がっているこの感触と僕の気持ちの正体を。 「…えらく気に入られたわね、アレク。アンタ何かした?」 「これで!?」 「舐めてみれば分かるわよ」 「これを!?」 現在進行形で右手に広がる粘着質の物体を舐めろとルゥは言うのだ。 それで何が分かるというのだろうかこのゲテゲテしい物体を舐める事で! あぁ、嫌だよこんな得体の知れない食虫植物のツタから出てきた得体の知れない色をした粘着質の物体を舐めるなんて! けど舐めるよ、だってルゥが凄い期待を込めた瞳で僕を見ているんだもん! だから可愛さに負けて僕は右手に広がっている粘着質の物体を舐める。 「…いただきます」 意を決した僕に奇妙な食虫植物はもう一本のツタをビシッ!と人間でいう親指を立てるような、サムズアップのような動作をするのであった。
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