第一章

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「それではこれで今日の授業は終わります。各自使用した薬草や器具は直しておくように」 そう言って薬草学のニーナ先生は教室を出て行った。 私はさっと整理をし、荷物を肩にかける。 「いつも用意早いね。ちょっと待ってて」 隣の少年が私にそう言った。少年は優しい笑顔だ。 少年の片づけが終わり、私たちは教室を出た。廊下には塵ひとつ無く、窓から差し込む光が白い床や壁に反射している。 「今日も疲れたー」 少年は腕を組んで気持ちよさそうに伸びをする。 「そうだね」
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