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烏間榮(からすま さかえ)。
24歳。
OL。
独身。
一言で言うならば、妖(あやかし)のような女だった。
白い肌、剣呑さを湛えた鋭い瞳、長い睫毛、形の良い鼻、艶やかでみずみずしい唇。
黒い長髪が、妖艶さを引き立てていた。
白いワイシャツに黒く短いタイトスカートを着用しており、長い生足が伸びているので目のやり場に困る。
正に、人を惑わす存在。
小脇に小包を抱えているが、形状からして拳銃や刃物ではないようだ。
俺は、これから人を殺す、と言ってきた女をいきなり取調室にぶち込むわけにもいかないので、取り敢えず応接室に案内し、ソファーに座らせると自分も対面に腰掛ける。
一応話を聞くことにしたのだ。
最近はマスコミの目がぎらぎら光っている。
本当は処理しなければいけない仕事があるのだが、この際仕方が無い。
書類を片手に、烏間榮と名乗る女に質問を投げ掛けた。
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