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私は教室に戻って日直の仕事である日誌へと手をつけた。
(今日、一組のカップルが消えたなんて誰も知らないんだわ…)
小さなため息をついた。
『今日は彼氏にフラレましたとか書くなよ』
「えっ…」
私は声の方に振り向くとそこには理想とは遠く離れたクラスメートの男子だった。
『個人的な事は書くなよって事さ』
「見てたの…?」
ズキンと心に痛みが走る。
どうしてそういう事をスラッと言えるのだろうか。
「い、言いふらさないでよね。」
『は?なんで?』
「なっ、なんでって当たり前でしょ!?そんなの、カッコ悪いじゃない!!」
私は机を叩いて椅子から立ち上がった。
それでもコイツは平然とした顔で…ムカつく。
『ふーん…なんかそういうのって本当に好きじゃないって感じがする』
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