最悪の日

3/3
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
私は教室に戻って日直の仕事である日誌へと手をつけた。 (今日、一組のカップルが消えたなんて誰も知らないんだわ…) 小さなため息をついた。 『今日は彼氏にフラレましたとか書くなよ』 「えっ…」 私は声の方に振り向くとそこには理想とは遠く離れたクラスメートの男子だった。 『個人的な事は書くなよって事さ』 「見てたの…?」 ズキンと心に痛みが走る。 どうしてそういう事をスラッと言えるのだろうか。 「い、言いふらさないでよね。」 『は?なんで?』 「なっ、なんでって当たり前でしょ!?そんなの、カッコ悪いじゃない!!」 私は机を叩いて椅子から立ち上がった。 それでもコイツは平然とした顔で…ムカつく。 『ふーん…なんかそういうのって本当に好きじゃないって感じがする』
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!