春の球技大会 ~花井さんの気持ち・蘭の思い~

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振り向くと遠矢がいた。 不思議そうに見てる。 「何だよ遠矢ι」 「何だよはお前だから。いきなり怒って体育館出ていくし、追って来てみたら百面相して頭抱えてるし」 「……………ι」 何も言えず下を向く俺。 俺、一体どうしたんだ? いきなり遠矢がニヤニヤしだした。 「お前、実は恋愛とかあんまりした事ねぇんじゃねぇの?」 図星。 そうだ。 確かに女の子に告白された事は星の数ほどある。(自慢) だけど、俺から好きになったヤツは…………。 「俺から好きになったヤツは、由利亜だけだ」 「由利亜?」 由利亜は俺より2つ年上の幼なじみ。 ずっと好きだった。 だけど2年前に俺のせいで…………。 あの日の事が蘇る。 「和也?どうした?」 遠矢の声で我に返った。 こんな事思い出すなんて、何してんだよ。 俺は何でもないっと言って体育館に戻った。
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