1章:絶望からの幻想入り

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少年は引きずる足を止め、空を見上げる。 「どうして…僕は…こんな目にあうの…。誰も…誰も助けてくれない…。」 空を見上げたまま涙を流し嘆く少年。 その姿を見たら普通なら誰かが救いの手を差し伸べる。 しかし少年にはそれがなかった。 いつまで待っても。自ら助けを求めても。 「もう…いい…。誰も信じない…。分かっていたじゃないか…。それに…こんな世界で生きていたって…仕方ない。」 そう言って少年は足を進める。 引きずりながらも確実に…自分の命を終わらせる為に。
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