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いよいよオムライス製作に取り掛かろうとしていた…その時だ。
「…そうだ。」
突然氷太は何か思い立ったかのように呟くと、ゆっくりと手を挙げた。
『あやや?あれはこちらを呼んでいるのでしょうか?』
『どうしたんでしょうか?』
『ちょっと行ってきますね!』
そう言って射命丸は一瞬で氷太の元に。
「どうしましたか?」
「…紫さんに頼みたい事があるんです。」
「それなら頼めばいいのでは?」
「…食材じゃなくて…………っていうのはダメかな…。」
「どうでしょうか…ちょっとセリアさんに聞いてみます。」
先程同様、一瞬でセリアの元に行き、再び一瞬で氷太の元へ。
「大丈夫みたいですよ。頼みますか?」
「では…お願いします。」
「了解です!いやぁ…それにしても氷太さんは毎回面白い事を考えますねぇ…。」
「…普通じゃ勝てないと思ったから。」
「なる程なる程…。(激甘オムライスだけは勘弁ですよ…。)」
心の中でそう呟きながら射命丸は実況席へと戻ると…。
『紫さ~ん!氷太さんから隙間配達の依頼ですよ~!』
と、紫に伝えた。
すると…山のようにあった食材が隙間へと消え、その場所に巨大なフライパンが現れた。
…それも尋常じゃないぐらいに巨大な。
「な、何あれ!?」
チルノが驚き、それと同時に会場全体がざわめきだす。
他のチームもこちらを見ているようだ。
そうしていると…。
ゴオォォォォ!
と、隙間から炎が。
その炎はフライパンを加熱していく。
『あ、文様?もしかして…。』
『はい!そのもしかしてですよ!氷太さんは今からそちらの巨大フライパンで巨大オムライス作りに挑戦します!』
そう…これが氷太が考えた料理。
ただのオムライスでは勝てない。
インパクトがあり、尚且つ会場の皆で一緒に食べれるようにするにはどうするか…その答えが巨大オムライスだったのだ。
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