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『さぁいよいよ始まりましたよ!』
『どうやら氷太さんが小傘さんに指示を出して食材や調味料を入れているようです。』
『なる程!おぉ!ケチャップで彩られたご飯が宙を舞っています!そして…フライパンでキャッチ!』
『お見事です!』
出だしは順調。
手際よく調理を進めていく。
「小傘さん!そっちの小さなフライパンで炒めたタマネギを入れて下さい!」
「う、うん!えっと…これだよね?えい!」
このやり取りから分かるかもしれないが、氷太は巨大フライパンと同時に普通のフライパンも使って調理をしている。
これもセリア仕込みだとか。
「あとそれも!これも!あれも!」
「あわわわ…。」
『…どうやら氷太さんの指示に小傘さんがついていけないようですね。』
『確かにそのようです。しかし…この暑さの中、氷太さんはかなりキツい筈です。少しでも早く調理を終えたいのでしょう。』
そんなアタフタと慌てふためく小傘を離れた場所で見ていたチルノは…。
「あぁもう!何やってんのさ!」
と、言って小傘の様子に少しイラついた様子。
自分ならもっと手際よく手伝えると思っているのだろう。
しかし…この暑さはチルノにとって厳しすぎる。
迂闊に近寄れば溶けてしまいそうな気さえした。
…と、そんな時だった。
チルノは巨大フライパンを振るう氷太を見て…閃いた。
「…そうだ!氷太がああやって冷気で暑さをなんとか出来るなら…アタイもすればいいんだ!」
そう言ってチルノはありったけの冷気を身に纏う。
「これなら…大丈夫!」
そしてチルノは氷太の元へと向かって行った。
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