気になる

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6時限目の終りを知らせるチャイムが鳴った。もうそんな時間か―なんて少女漫画じみた事を考えてみた。 そして楽しみの…… 「美紅ー!一緒に帰ろうぜ!」 ボーイッシュな口調で話しかけて来たのは優奈。 いつもこの言葉から、今から集まりだ!と実感を持つ。 うん、今行く待って、と鞄に教科書を仕舞いながら言った。優奈は急がなくて良いよ、と言う様に優しい顔をした。 教科書も片し終わり、クラスメイトの8人と一緒に優奈の家に向かった。 そこで、前から疑問に思っていた事を優奈に聞く。 「ねぇ――あの男の子、霧人って居るでしょ?あの子って誰かの兄弟?それとも一人で来てるの?」 そう聞くと優奈は即座に質問を返した。 「ああ――霧人君なぁ。前島の弟だよ」 前島って誰だろう?と思ったけれど、そこはスルーで。きっと優奈の友達なんだろう。 「そっかー。ちなみに前から優奈は知り合いなんでしょ?」 そこで、女子中学生らしい話題を持ち掛ける。 「どう思ってる?霧人君の事」 その質問――つまり、霧人君への恋愛感情についての話題に、優奈は困っている様だ。 顔に書いてあるってこういう事を言うんだろうなー。優奈は紅潮した顔をこっちへ向け、本当に小さい声で言った。 「好き――だと思ってるけど?」 ボーイッシュな優奈にしては珍しいじゃん、と隣に居た女子がからかうと、優奈の顔を益々紅潮した。
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