4人が本棚に入れています
本棚に追加
皆が靴を揃えている中、優奈は一人で台所の方(だったハズ)へ、一人で向かった。
お菓子の準備でもするのかぁ。ちょっと楽しみ。
「先に部屋まで行って」
と、咳き込んだ後特有のしゃがれた声で優奈が言った。
咽すぎだろ。大丈夫かな。
優奈の事はさておき――皆で階段を登る。
一番手前の右側の部屋が優奈の部屋だ。
私の家のリビングと同じ位の広さがある。優奈の家は広くて良いな。
不躾ながらに、皆で床に腰を掛ける。
必要最低限の物しか置いてない、ピンクの可愛らしい部屋は、どこか不気味だといつも思う。
準備が終わったのか、(恐らく)優奈が階段を登って来る音が聞こえる。
が、その予想もまるで見当外れ、登って来たのは霧人だった。
インターホンも無しに入って来るなんて不躾だな。
最初のコメントを投稿しよう!