勇者として出来る事

18/28
前へ
/60ページ
次へ
「ユーリ!」 [我が主・・・!] 「グォォ!?」 「ユーリの剣が光って・・・!?」  何だろう、暖かい・・・痛みが引いてく・・・ 「・・・我が主を傷付けた罪、償ってもらう」 「勇者の剣が・・・女の人になった?」 「なるほど、神剣だったのか」  神剣?何それ? 「その話は後で・・・天より現れし雷よ、我が主に仇なす者に罰を与えよ・・・ライトニング・ジャッジメント!」 「ガァァァ!?」 「すごい・・・」 「というかあれ殺しにかかってるよね完璧に」  いくら僕のためとはいえ、殺すのは駄目だよぅ・・・ 「さて、何から話しましょうか?」 「とりあえず君の名前を教えてよ」 「私の名などありません。強いて言うなら勇者の剣ですね」 「じゃあ僕が新しい名前付けてあげる♪」 「有り難きお言葉ありがとうございます我が主」 「うーん・・・ルビィなんてどうかな?」  髪の色とか剣の色のイメージが紅かったっていうのが理由なんだけど・・・ 「ルビィ・・・ありがとうございます我が主」 「僕はユーリだよ♪」 「はい、ユーリ」 「僕はルカだよ。さて、一つ聞こう。何で君はその姿にならずずっと武器庫に居たんだい?」 「勇者に触れられる事で初めて出来るようになりますので・・・実は私、この姿になるのは初めてです」 『えっ?』  じゃあ、僕が見付けるまで勇者には会えてなかったって事・・・? 「私が創られた途端、魔王に武器庫に入れられまして」 「何て言うか御先祖のせいでごめん」 「いえ、気にしないで下さいルカ。むしろそのおかげでユーリに会えたのですから」  ルビィ意外とポジティブ思考の人・・・あ、いや神剣なんだね。
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加